2月22日は「にゃんにゃんにゃん」の語呂合わせで「猫の日」。1987年に猫の日実行委員会と一般社団法人ペットフード協会が制定して以来、毎年この日は猫にまつわるイベントが全国で行われるが、2026年は過去最大の規模となっている。日本猫カフェ協会によると、今年の猫の日キャンペーンに参加する猫カフェは全国47都道府県の計618店舗で、前年の489店舗から26%増加した。
キャンペーンの目玉は、各店舗が独自に打ち出す「222(にゃんにゃんにゃん)」にちなんだ割引だ。通常1時間1,200〜1,500円の利用料金を222円にする店、ドリンク2杯目を22円にする店、22時22分まで営業時間を延長する店など、各店が趣向を凝らしている。
保護猫カフェでは譲渡会も
単なる商業イベントにとどまらないのが近年の猫の日の特徴だ。全国の保護猫カフェ約180店舗では、この日にあわせて里親募集の譲渡会を同時開催している。東京・中野にある保護猫カフェ「ねこのいえ」では、午前中だけで15組の家族が見学に訪れ、3匹の猫にトライアル(お試し飼い)の申し込みがあった。
同店の代表・山口彩花さん(41)は「猫の日は、普段うちのような保護猫カフェに足を運ばない層にもリーチできる貴重な機会」と語る。同店では昨年1年間で87匹の保護猫を新しい家族に送り出したが、そのうち12匹が猫の日イベントをきっかけに譲渡が決まったという。
地方の猫カフェにも恩恵
猫の日効果は大都市圏にとどまらない。秋田県横手市にある「猫処 こまち」は、普段の平日来客数が10〜15人程度だが、猫の日には予約だけで60人を超えた。オーナーの菅原直人さん(52)は「正直ここまでとは思わなかった。SNSの『猫の日割引まとめ』記事に載せてもらったのが大きい」と驚きを隠さない。
全国的な盛り上がりの背景には、SNSの拡散力がある。Xでは「#猫の日2026」のハッシュタグが朝8時の時点でトレンド1位を獲得し、午後3時までに投稿数は340万件を突破した。Instagram、TikTokでも猫の日関連のコンテンツが大量に投稿され、猫カフェの来店動画がバズる現象が相次いでいる。
「猫の日は年に一度、日本中が猫のことを考える日。楽しいイベントをきっかけに、保護猫の現状や適正飼育について知ってもらえたら、それが一番うれしい」 —— 日本猫カフェ協会 理事長 渡辺直美
経済効果は推定48億円
猫の日の経済効果も無視できない規模に成長している。矢野経済研究所の試算によると、2026年の猫の日関連の経済効果は約48億円に達する見通しだ。これは猫カフェの売上だけでなく、ペットショップの猫グッズ特売、コンビニやスーパーの猫モチーフ商品、出版社の猫特集号なども含めた数字で、2020年の推定23億円から6年で倍増している。
特に伸びが著しいのがEC(電子商取引)分野だ。楽天市場では2月22日の猫関連商品の売上が前年同日比で38%増となり、Amazonでも猫用おもちゃ・おやつカテゴリーの売上が通常の3.2倍を記録した。
猫カフェ業界が抱える課題
一方で、猫の日の盛り上がりの裏側には課題もある。来客の急増により、猫たちにストレスがかかることへの懸念だ。大阪市内のある猫カフェでは、猫の日に通常の4倍の来客があった昨年、猫数匹が体調を崩したケースがあったという。
これを受けて日本猫カフェ協会は今年から「猫ファースト・ガイドライン」を策定。猫の日であっても1時間あたりの入場者数を通常の1.5倍までに制限すること、猫の休憩スペースを必ず確保すること、体調に異変のある猫はすぐにバックヤードに移すことなどを加盟店に義務づけた。渡辺理事長は「お客様に楽しんでもらうことと、猫の福祉を守ることは両立できる。それを証明するのが私たちの使命」と力を込めた。
2026年「猫の日」主要イベント一覧
にゃんこリパブリック全店:入場料222円(通常1,200円)/猫処こまち(秋田):ドリンク全品無料/ねこのいえ(東京・中野):保護猫譲渡会(〜3月1日)/Cat Garden KOBE(神戸):猫の日限定スイーツプレート提供/Neko Republic 福岡:猫写真コンテスト開催(応募は2月末まで)
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