国際猫愛好家連盟(ICFA)が主催する「ワールド・キャット・ビューティー・アワード2026」の日本地区予選が2月23日に東京・有明のTOKYOペットパークで開催され、北海道旭川市在住の佐藤恵美さん(34)が飼う白猫「ユキ」(メス・3歳)が国内エントリー1,247匹の頂点に立った。ユキは6月にフランス・パリで開催される世界本選に日本代表として出場する。
ユキはノルウェージャンフォレストキャットの血を引く長毛種で、全身が雪のように真っ白な被毛に覆われ、左右の瞳の色が異なるオッドアイが特徴だ。右目はサファイアブルー、左目は淡いゴールドで、審査員からは「北国の雪原をそのまま猫にしたような美しさ」と評された。体重は4.8キロ、毛並みの長さは胸元で最長12センチに達する。
きっかけは友人のSNS投稿
飼い主の佐藤さんがコンテストに応募したきっかけは、ごく些細な出来事だった。昨年12月、友人が佐藤さん宅を訪れた際にユキの写真をInstagramに投稿したところ、一晩で4万件を超える「いいね」がつき、コメント欄には「この猫、コンテストに出すべき」「世界一美しい」といった声が殺到した。
佐藤さんは「正直、うちの子がそこまで注目されるとは思っていなかった」と振り返る。その後、知人を通じてICFA日本支部の関係者から連絡があり、エントリーを勧められたという。「最初は冗談かと思ったんですけど、ユキのことをたくさんの人に知ってもらえるならと思って、軽い気持ちで応募しました」と語った。
審査は5時間超の長丁場
日本地区予選には全国から1,247匹がエントリーし、書類審査で128匹に絞られた後、当日の実地審査が行われた。審査項目は「被毛の美しさ・質感」「骨格バランス」「表情の豊かさ」「性格・気質」「全体的な印象」の5部門で、各部門を20点満点で採点する。審査時間は5時間以上に及んだ。
ユキは被毛部門で満点の20点、全体印象でも19点を獲得し、総合96点でトップに立った。2位は大阪府のスコティッシュフォールド「モモ」(総合91点)、3位は福岡県のロシアンブルー「ソラ」(総合89点)だった。
「これまで30年以上、世界中の猫を審査してきましたが、ユキのような猫は記憶にありません。白い被毛の光沢、オッドアイの神秘的な輝き、そして堂々とした佇まい。すべてが一級品です。パリの本選でも十分に戦えるでしょう」 —— ICFA国際審査員 ジャン=ピエール・モランド氏
ユキの日常と佐藤さんの暮らし
ユキは2023年3月、旭川市内のブリーダーのもとで生まれた。佐藤さんは当時、地元の動物病院で看護師として働いており、ブリーダーから「少し体が小さくて売りに出しにくい子がいる」と相談を受けたのがユキとの出会いだった。佐藤さんは「一目見た瞬間、この子だと思った。体は小さかったけど、目の輝きがほかの子猫と全然違った」と話す。
現在、ユキの日常は意外なほど普通だ。朝は佐藤さんの枕元で起こし、日中はリビングの窓辺で旭川の雪景色を眺めて過ごす。特別なケアはブラッシングを毎日20分程度行うことと、被毛の健康を保つためにオメガ3脂肪酸を含むサプリメントをフードに混ぜていることくらいだという。
パリ本選に向けた準備
世界本選は6月14日から16日まで、パリ16区のパレ・デ・コングレで開催される。世界42か国から選ばれた代表猫が一堂に会し、3日間にわたる審査を受ける。優勝猫には「ワールド・モスト・ビューティフル・キャット」の称号と、賞金200万円が贈られる。
佐藤さんは現在、渡航の準備を進めている。長時間のフライトがユキにストレスを与えないよう、かかりつけ獣医師の中村亮太さんと相談しながら、機内での過ごし方や時差への対応を計画中だ。中村獣医師は「ユキは性格がとても穏やかで、環境の変化にも比較的強い。適切な準備をすれば、問題なく渡航できるだろう」と太鼓判を押した。
佐藤さんは「結果がどうであれ、ユキと一緒にパリに行けること自体が夢のよう。でもせっかく日本代表として出るからには、世界一の称号を持ち帰りたい」と意気込んでいる。SNS上ではすでに「#ユキちゃんがんばれ」のハッシュタグが広まり、応援メッセージが5万件を超えた。
ワールド・キャット・ビューティー・アワード2026 概要
開催日:2026年6月14日〜16日/会場:パリ・パレ・デ・コングレ/参加国:42か国/審査員:ICFA公認国際審査員12名/賞金:優勝200万円、準優勝100万円、3位50万円。日本での応援パブリックビューイングも東京・大阪・旭川の3会場で実施予定。
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